私の音楽論?

 このコラムの原稿依頼を受けて、さて何を書けばよいのか・・・33年間の仕事をリタイヤして、我が人生の半生記にしようか、もしくは長いか短いか分らないこれからの余生について書こうか迷った末、よし音楽論(音楽観)にしようと決めました。
 と言っても手前勝手な私観にすぎないので気楽に、気楽に。
 音楽は人の気持ちを落ち着かせたり、ゆったりさせたり、ウキウキさせたりと不思議な効果をもたらせてくれる。もしこの世に音楽がなかったら(それは考えられないが)殺伐とした世界に違いない。
 10年ほど前に高校のグランドの植栽工事をしている時、丁度下校時間らしく、校庭のスピーカーから音楽が流れてきた。曲は何だったか忘れてしまったが、その曲が疲れた体を一気に癒してくれた思い出がある。 人は皆それぞれ一生の内で好きな歌、心に残る歌、励まされる歌など必ず1〜2曲はあるはずです。なんとなくこの曲が好きとか、聴いていてジーンとくるとか様々だろうが、多分自分の生き様や心境が好きな曲の中で共感を覚え、融合されているのかも知れないし、また逆にそうだったらいいのにと思う願望が反映され愛唱歌の一つに加わるのかも知れない。
歳と共に曲の好みが変わるのも頷ける気がする。子供の頃はドラマやアニメのヒーローの唄、青春時代は恋の唄、中年期には演歌と嗜好も変遷するようだ。演歌なんかと思っていた私が(演歌ファンの方ゴメンナサイ)最近は悪くないと思うようになったのもそれなりの歳になったのか・・・あまり認めたくないが。
 私の音楽の聴き方は、メロディーは当然のことながら、歌詞を理解しようと歌詞カードを見ながらじっくり聴きます。詩のもつ、簡素ながらその一節にいろんな意味が織り込まれている、その技、その表現力に感服させられる。
詩を理解すれば曲の良さが倍増する。しかしなかには何を言いたいのか分らないというのもある(作詞者本人に聞いてみないと)。クラッシックやジャズなどは、当然歌詞はないがメロディーだけで多くの人に感動を与えている。私としては歌詞がないのは少し物足りない気がする。どなたかベートーベンの「運命」に歌詞を付けてみては? クラッシックファンに"無礼者"と叱られそうです。冗談はさておいて、この人がこんな曲が好きなのかと意外な思いをさせられることがあるが、案外他人には分らない人生経験の持ち主なのかも知れない。
 前にもふれたが、人はそれぞれ生きてきた過程が、好きな楽曲に映しだされ、知らないうちに自分の境遇とマッチングさせているのかも・・・「好みの曲でその人が分かる」とはちょっと言い過ぎでしょうか?
 最後に、音楽を聴くのも、唄を歌うのも精神的に大変良いこと。脳を活性化させリラックス出来る最高のストレス解消法だと思う。
仕事に疲れたら、お酒を飲みながらでも好きな楽曲に浸って次への活力を養って欲しい。
 音楽バンザイ
 平成22年7月31日をもって、永年の事業活動から離れることとなりました。事業経営の人生には一区切りつけましたが、市内で居住する身、何かの機会にはお目にかかることと思います。その節はよろしくお願いいたします。
 会員の皆様、本当にお世話になりました。
 最後になりましたが、協会をはじめ、会員の皆様のご活躍を心から祈念いたします。
毛利 景子
 <(株)毛利緑樹建設>
(10/10/01掲載)
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