都市に緑、人にやすらぎを

活動報告 バックナンバー2015年

活動報告 バックナンバー~2015年~

2015年11月 公共樹木(街路樹等)診断研修会 開催

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 近年、街路樹等の公共樹木は植栽されて40年近く経て大径木になり、各地で倒木や幹折れによる事故が発生していることから、公共樹木の管理の安全・安心が問われるようになってきた。そのため当協会と(一社)街路樹診断協会九州支部との共催で「公共樹木(街路樹等)診断研修会」を11月17日に到津の森公園で行政関係者及び会員など61名の参加を得て開催した。


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 まず街路樹管理のあり方を学問的に体系づけられた千葉大学園芸学部の細野哲央先生による「大径木化時代の街路樹リスクマネジメント」と題する講演が行われた。
 細野先生からは、道路植栽が関わるリスクの種類、管理者の賠償責任を踏まえた街路樹が関係する事故の類型、個々の事故の裁判事例に基づき街路樹管理で留意すべきことが説明された。
 それらを踏まえて、リスク管理の観点から管理上のメリハリの付け方、樹木の弱点を見抜く基本として樹種、時期などの分析が示された。
 さらにリスク対応に当たっては、景観、気候緩和などの機能を持つ樹木を社会資本として捉え、計画性、効率性、剪定など管理技術の向上、診断力などの重要性について講義された。

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 次に福岡市の街路樹管理に実際携わっておられる西川誠二郎先生からは、街路樹診断の実施結果に基づいて、事故防止方策の説明を受けた。具体的には診断結果を踏まえ大径木化(幹回り90cm以上)すると倒木リスクが高くなること、異常発見には街路樹管理に関わる多様な人々の目が必要であること、場合によっては樹木更新の必要になることなどが写真で示しながら講義された。

 さらに街路樹診断協会九州支部のメンバー喜田賢太氏と野田和夫氏によるツリークライミングによる高所診断・治療の説明を受けた後、あいにくの雨の中で研修参加者によるツリークライミングの実技体験を行った。
 とくに女性市職員の踏ん張りには目を見張るものがあった。
 座学も実技も市職員と会員のみなさんからの評価も高く、実りのある研修になった。

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(技術委員会)

2015年11月 第8回「都市と自然の共生シンポジウム」開催報告

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 11月6日、北九州国際会議場にて、標記シンポジウムが開催されました。第8回を迎えた今回は、中央大学の鷲谷いづみ教授、九州工業大学の伊東啓太郎准教授、北九州市建設局の横矢順二局長の3名を講師として迎え、まずそれぞれに基調講演をいただいた後、北九州市保健福祉局の東田倫子課長をコーディネーターとして意見交換会が開催されました。以下にシンポジウムの内容を抜粋してご報告します。


■基調講演①
 演題:「生態系インフラストラクチャーのすすめ」
 講師:鷲谷 いづみ 氏(中央大学 理工学部 人間総合理工学科 教授)

鷲谷いづみ氏

 生態系インフラストラクチャーとは、自然環境を保全・再生することで多様な生態系サービスを積極的に活用し、それを持続的に役立てようという考えである。アメリカのナパ川や、オーストリアのドナウ・アウエン国立公園では、氾濫原の再生が洪水被害の軽減に役立てられており、災害を自然の営みの一部と捉えてリスク管理を行うことの有効性が示されている。こういった考えは日本でも国土交通省の国土利用計画に取り入れられ、渡良瀬遊水地においても湿原の再生が行われている。生態系インフラには防災・減災以外にも、生態系の深化・レクリエーションとしての活用・バイオマス資源の提供などの多様な機能が期待でき、その多様性と合わせ、環境負荷も少ない・不確実性に強いという点でも有用であり、従来のインフラに代わるものとしてより活用されるべきである。

■基調講演②
 演題:「都市の生物多様性とランドスケープデザイン
         -子どもの遊び、協働、自然再生の設計プロセス-」
 講師:伊東 啓太郎 氏(九州工業大学 大学院工学研究院 建設社会工学科 准教授)

伊東啓太郎氏

 グリーンインフラの設計においては、対象を発展・変化するものと捉えて計画し、様々な要素を重ね合わせることが重要である。遠賀川の魚道公園では護岸の一部を近自然型に再設計し、環境負荷の少ないデザインを取り入れた。壱岐南小学校ではビオトープの再生を子供たちとの協働で進めている。夜宮公園の巡り坂池の再整備では、都市化が進むにつれて失った水辺風景への回帰を目指した。どの事例でも自然の再生事業によるサービスの向上を期待し、実際に多くの効果が見られている。ただ、一度失った自然を再生するのは困難であり、多くの場合においては「現在の解答」で答えるしかない。現代には都市化の反動としての自然への希求がある。自然には、言葉や文字で伝えられない「体験」を得る場としての役割も大きい。「自然資本宣言」や「グリーン経済」のように、経済発展と環境保全の両方の課題を同時に解決しようとする動きの中で、生態系サービスを生かすデザインの重要性はさらに増していくだろう。


■現地報告
 演題:「北九州市のグリーンインフラストラクチャーについて」
 講師:横矢 順二 氏(北九州市建設局長)

横矢順二氏

 北九州市は緑被率が60%と政令指定都市の中でも高く、公害問題の克服に端を発する様々な環境施策が行われてきた。現在は北九州市緑の基本計画をもとに、環境首都にふさわしい緑づくりが行われている。「東田グリーングリッド」では緑の軸の形成や生物多様性の創出を目指した。「板櫃川の自然再生」では水辺の楽校プロジェクトによる地域連携の取組みが行われ効果を上げている。他には「曽根・豊岡地区の公園整備」や、自然を身近にする「皿倉山リニューアル」も計画されている。コンパクトシティ化に伴う施設の再配置として「戸畑D街区」等の公園統廃合の取組みもあり、都市の再構築という大きな視点から、にぎわいのある街づくりを目指す。「夜宮公園の再整備」では自然との共生を目指した計画があり、「山田緑地」では30世紀の森づくりを基本理念に千年の森づくりが行われている。また、国交省の委託で「生物との共生モデル」の実証調査が行われており、ここを拠点として緑のネットワーク化をすすめたい。


■意見交換会 
 テーマ:「世界の環境首都を目指す北九州市におけるグリーン(生態系)インフラストラクチャー形成による持続的で魅力ある地域づくりについて」
 コーディ―ネーター:東田 倫子 氏(北九州市保健福祉局東部生活衛生課長)
 パネリスト    :鷲谷 いづみ 氏、伊東 啓太郎 氏、横矢 順二 氏

 様々な意見が交わされましたが、抜粋として

*「緑の質の評価は、種数だけに注目せず、指標種となる動植物種を定めるとよい。ニホンミツバチなども好例。花粉の虫媒などの生態系サービス、文化としての養蜂、植物と動物の結びつきなど様々な要素を持つため」

*「もともとの地形と違う自然にはより維持費がかかる。そのため伝統的管理が行われていた時代の生き物が姿を消している。自然再生によるメンテナンスフリーをこころがけ、次の世代への持続可能性を」

*「外来種はそこに至るまでに様々なハードルを越えてきており、生態的開放を受けて強健な種が多い。生物分布が人間活動で変わってきているのは世界的に問題」

*「自然にも段階があり、野性と家畜とペットに例えられる。まったく手つかずの物、人間に役立つよう改良されたもの、個別で存続できないもの。必ずどこかに偏る」

*「芝生だけの広場は生態系に寄与しない、緑の砂漠と同じ。生態系機能を組み込んだデザインを目指すべき」

*「子供に教える際、外来種は悪い・殺してもいい、ではなく、生物どうしのつながりを意識して、減らす・取り除く、といった観点が大事。自然に触れて生命倫理を学ぶ機会に」
などの意見がありました。

 今回のシンポジウムでは、緑に関する新たな考え方に触れて見識を広げるとともに、社会基盤として整備されていくべき自然生態系の重要性や、持続可能な維持管理の手法について考えるよい機会となりました。国土形成や都市基盤整備のあり方が、グレーからグリーンへ、よりよく変わっていくことが期待されます。

左:東田倫子氏 右:鷲谷いづみ氏 左:伊東啓太郎氏 右:横矢順二氏 
意見交換会

(記:広報委員会 2015年11月掲載)        

2015年10月 「第39回北九州市都市緑化祭」への協力

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 毎年10月は「都市緑化月間(※)」として、全国統一テーマ「広げよう、育てよう、みどりの都市」のもとに、各地で都市緑化に関する種々の行事が実施されています。北九州市においても、都市における緑の大切さを再認識し、緑豊かな潤いのあるまちづくりを進める契機となるよう、「北九州市都市緑化祭」が開催されています。
 39回目となる今年は、10月18日(日)に若松区のグリーンパークで開催され、当協会も緑化事業の協力団体として事業委員と若松支部の会員を中心に「グラウンドゴルフでホールインワン」というイベントを行って参加協力しました。
 その趣旨は、子どもから大人まで楽しめるグラウンドゴルフの体験を通して、緑溢れる自然の中でスポーツの楽しさを知っていただくというもので、ホールインワンを目指して、小学生以下の子どもさんを対象としたコースと中学生以上の方を対象とした一般コースへ多くの方にご参加いただきました。
 グラウンドゴルフを初めて体験された方も多く、ホールインワンを決めることは、なかなか難しかったようですが、秋晴れの中イベントを通して参加者の皆様が、緑の大切さを実感され楽しく過ごしていただけたなら幸いです。
 今後も様々にこのような地域貢献活動を続けていくこととしています。

都市緑化月間とは・・・
 緑豊かな生活環境をつくることで、都市に住む人々の生活に潤いや安らぎが生まれ、地球温暖化やヒートアイランド化の要因とされている二酸化炭素などを吸収する効果も期待できます。
 国や地方公共団体は、住民や関係諸団体の理解と協力を得て、都市における緑を守り育てるため、公園、街路樹の整備などを行いながら、住民参加による緑豊かな美しいまちづくりを展開するため、「都市緑化月間」を実施しています。(北九州市都市緑化祭リーフレットより引用)

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(記:事業委員会 2015年10月掲載)

2015年06月 「定時総会」開催

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 6月10日(水)、平成27年度定時総会が、本協会の響灘緑地研修館(若松区)で開催され、決議事項は原案どおり全て承認・可決されました。また、総会終了後に臨時理事会を開催し、平成27・28年度の会長並びに副会長を下記のとおり選出いたしました。

※総会議案
第1号議案 平成26年度事業・決算報告、監事監査報告、公益目的支出計画実施報告について
第2号議案 役員の選任について

※三役
会長(代表理事) 水野 貞明(㈱水野文化園 代表取締役) 
副会長      藤田 良司(㈱九州造園 代表取締役)
副会長      三宮 洋 (㈱三宮造園土木 代表取締役)
                                 

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今年度の被表彰者は下記のとおりです。

永年勤続表彰  
 緒方 公司(㈱九州緑化建設)

(2015年7月掲載)

2015年05月 「グラウンドゴルフ大会」開催

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 5月17日(日)、毎年恒例のグラウンドゴルフ大会を合馬竹林公園にて開催いたしました。好天の中、選手46名に応援者を含めた約65名にご参加いただきました。今大会の成績を下記のとおりご報告いたします。

個人総合の部
  優勝    田中 辰巳さん (小倉南支部:㈲小倉南緑地)
  第2位  的場 国昭さん (小倉北支部:㈱西日本緑化)
  第3位  米原 嗣盛さん (小倉北支部:㈱九州緑化産業)
女性の部
  優勝   永光 美千代さん(若松支部 :㈲平和造園)
  第2位  田中 とき子さん(小倉南支部:㈲小倉南緑地) 
団体の部
  優勝   小倉南支部
  第2位  若松支部
  第3位  小倉北支部
ホールインワン賞   7本

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     プレーの様子         個人優勝の田中さん     団体優勝の小倉南支部

(記:事業委員会 2015年5月掲載)

2015年03月 「刈払機講習会」実施

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 3月18日、「刈払機講習会」を実施しました。(受講人数21名)

(記:技術委員会 2015年3月掲載)

2015年02月 「到津の森公園での園内整備支援活動」実施

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 2月17日(火)、今回で7回目となった到津の森公園での剪定等による園内整備支援活動を行ないました。当日は、天気もよく真冬としては大変暖かい一日でした。
 作業開始に先立って、会長挨拶に引き続き、岩野園長から感謝と激励のご挨拶を頂きました。その後、藤永事業委員長から作業内容の指示が行われ2班に分かれて作業を開始しました。2時間程かけた造園業に関わるプロの技を展開する北九州緑化協会会員60名の手際良い作業と出来栄えに公園管理者の方々にも大変喜んでいただけたようです。
 ご参加いただいた皆さま、お疲れ様でした。市民参加で支えることをコンセプトに運営されているこの施設への、このような支援活動については、今後とも協会一丸となって支援していきたいと願っていますので、引き続き、ご参加等宜しくお願い致します。

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         岩野園長ご挨拶              作業風景(北ゲート駐車場周辺)

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作業風景(動物病院周辺)            

(記:事業委員会 2015年3月掲載)

2015年01月 「新春みどりの集い」開催

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 1月16日(金)小倉ステーションホテルにおいて、「新春みどりの集い」を開催しました。それに先立ち、新春講演会として国土交通省国営海ノ中道海浜公園所長の篠宮章宏氏から、国の造園職としての経験を踏まえ、造園界を取り巻く課題についてお話いただきました。「施設整備について造園業に任せると安心できる技術力、品質管理力、工程管理力を向上させなければならない。」等とのご指摘と激励がありました。

                                 篠宮所長
 その後の賀詞交換では、会長挨拶につづき、今永博副市長より到津の森公園などでの協会の公益活動に感謝の言葉が述べられるとともに、公共事業を取り巻く状況や北九州市の政策の方向性などについて、ご挨拶がありました。
 ご来賓と会員を合わせて84名の参加者があり、新しい年をお互いに祝しながら、和やかな懇親の場となりました。

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今永副市長              千々和公園緑地部長

(記:事務局 2015年3月掲載)

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