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花のコーナー 2016年02月

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花のコーナー

御園 和穂##

2016年2月 ギンバイカとギョリュウバイ

 年が明けて、あっと言う間に2月になってしまいました。カレンダーをめくって気が付きました。今年は「うるう年」ですね。
 うるう年とは、暦(グレゴリオ暦)と太陽の運動のズレを補正するために4年に一度設けられています。また、オリンピックのある年はうるう年です。今年はブラジル・リオデジャネイロ、2020年は東京で開催です。
 地球が太陽の周りを一回りするのに、365.24219日かかり毎年5時間43分46秒不足します。4年で23時間15分04秒足りなくなるため「4年に一度、1日増やす」事で計算のズレを補正しています。ここまでは知っていましたが、補正はきちんとできているわけではなく100年に一度うるう年のない年があり、100年の誤差をたすと23時間21分28秒。400年に一回はうるう年にして補正しているそうです。400年後、38分32秒の誤差が出てきてしまいます。そのズレはどうするのか・・・・?(※この計算は一般的な時間から計算してみました)
 昨年(2015年)7月1日午前9時の直前に1秒追加したのも調整のためだったのでしょう。
 残念ながら100年後、生存していないので深く考えなくてもいいでしょうけど、気になります。
という事で、今月は日数が一日多いわけです。嬉しいような悲しいような?

 今回は「ギンバイカ」と「ギョリュウバイ」を紹介します。
 2月に入ると梅が開花し「春が近づいている!」って気分になります。梅は以前に紹介しましたので(ウメ(梅)(2010年2月掲載)寒中の四花(2012年2月掲載)など)、今回は草花の名称に漢字の「梅」が入っている草花にしてみました。

ギンバイカ

画像の説明

学名:Myrtus communis
分類:フトモモ科 常緑性低木
原産地:中近東、地中海沿岸
樹高:2~3m程度
開花期:5~7月
別名:イワイノキ、マートル 

 ヨーロッパでは古くから庭木として親しまれ、日本へは明治時代の終わり頃に渡来しました。

画像の説明

 漢字で書くと「銀梅花」。名前の由来は蕾が開き始める時の花の形が梅に似ていて、色が白くて銀色に見える事から付いたと言われています。
 初夏になると葉の付け根部分に5枚の花びらで中央には雄しべが針山のように盛り上がり、ホワーンとした特徴的な花を付けます。花びらより雄しべの方が目立ちます。
 開花後は実になり、秋になると黒く熟し食べる事ができます。

      ギンバイカの花

画像の説明

 葉はやや尖った光沢のある照葉で、葉をもむとユーカリに似た強い芳香があります。
 ギンバイカと言うよりは、マートルの名前の方が知られているかもしれませんね。ハーブの仲間になります。
 葉はつぶすと強い香りがします。乾燥させた葉を、豚肉やラム肉をローストする際、焼き上がり10分くらい前に加えその香りを移します。秋に黒く熟した実は乾燥させて保存します。 

      ギンバイカの葉と実   

 実はすり潰し、においの強い肉料理のスパイス(臭い消し)として利用します。葉は酒に浸けて香りを移し「祝い酒」として利用されているそうです。また、葉は収れん作用や消毒作用があり入浴剤やスキンケア用として使われているそうです。
 ギリシャ神話で「アフロディーテ・ヴィーナスの神木」とも言われ、美の女神に捧げる花とされており、花嫁のブーケや飾り付け用のリースでも親しまれています。
 また庭木としても花、葉とも美しく、茎もしっかりしているので生垣としても利用されています。放任しても育ちやすく枯れにくい事から「不死」などの象徴としても扱われているようです。
 開花時期は5月から7月くらいです。耐寒性は強い方ではありませんが、北九州なら庭植えで大丈夫です。日陰でも育ちますが花付きが悪くなります。
 増やし方は種もしくは挿し木です。種まきは11月に熟した実を採取し、洗って皮を取り除き、種を採ります。その後乾かさないよう冷暗所で保管し、翌年の3月下旬(桜が開花するころ)に播種します。
 挿し木は7月頃が適期で、今年伸びた新しい枝を10~15cmほどに切って暫く水に浸け、その後挿し木用用土に挿します。
 特に剪定もいりませんが、枝葉が伸びるのに比べて幹の太りが遅いので、よく茂ってくると枝が折れやすくなります。枝抜きをしてバランスを整えましょう。時期は8月に入ると花芽分化を始めます。花が終わったらすぐに切っておくと良いでしょう。病害虫はカイガラムシとすす病くらいです。
 ギンバイカ、小花を沢山付けますが派手さはありません。好みもありますが清楚な感じのする存在感のある花木の一つです。

ギョリュウバイ

画像の説明

学名:Leptospermum scoparium
分類:フトモモ科 常緑性低木
原産地:オーストラリア、ニュージランド、タスマニア
樹高:30cm~5m程度
開花期:2月~5月、11月~12月
別名:御柳梅、杜松擬(ネズモドキ)
英名:tea tree

 日本へは1945年以降に入ってきました。
 名前の由来は中国原産のギョリュウ(檉柳)に葉が似ていて、花が梅に似ている事から「ギョリュウバイ」、また枝が柳のようにしなって見え、花が梅に似ている所から呼ばれるようになったとも言われています。
 英名のティーツリーはイギリスからの移住者が葉をお茶の代用にした事から付いたそうです。
 花の少ない2月頃から開花し、花色は白、ピンク、赤紫などがあります。花は一重と八重があります。写真は八重咲きのタイプです。花の大きさは直径1cm程度です。

画像の説明

 枝先に小花をつけるので最盛期には枝全体が花で覆われたようになります。
 園芸店に行くと、開花している鉢物で売られています。庭木として生垣などにもなるそうですが、私は残念ながら見た事がありません。
 茂ってくると枝と枝が重なり合い、中に日が入らなくなると葉が落ちたり花付きが悪くなったりします。
 背を低くする剪定を施しますが、透かし剪定で枝を抜くようにすると良いでしょう。 
 関東以西であれば戸外での冬越しは可能です。
 管理上の注意点は水やりです。葉が堅く短いので、水が切れても他の草花のように葉がしおれてグッタリした姿になりません。気が付かないまま放置すると突然全体が茶色っぽくなって枯れてしまう事もあります。
 その他は特に手のかかる花木ではありません。
 コンパクトに育てたいのであれば、花後にバッサリと切っておけば大丈夫です。花芽分化は9月以降になるので、秋口からは切らないでくださいね。
 増やすのは挿し木です。適期は4月と9月。枝を切り、先端を切り落として中央の枝(10~15cm)を使用します。
 花びらは紙細工のような感じで、中央の芯が黒っぽく見えるので、一見ドクドクしい感じにも見受けられますが、花の少ない時期に開花する貴重な花木です。

 これから開花するタイプと初夏に向かって開花するタイプを紹介しました。
 近年温暖化の影響で暖かい冬を過ごしています。もちろん寒い日もあるのですが、平均的には暖かいように感じます。
 植物はわずかな気温差を感じとっているのでしょう。
 我が家のバラはいつまでたっても葉を落としません。結果、剪定時に葉をむしり取ってしまいました。同じ落葉樹の盆栽のモミジも同様、葉は赤くなっているのですが葉を落としません。
 また、プランター植えのアゲラタムが元気に咲いています。
 そのうち植物の育つ時期が少しずれてくるのかも知れませんね。もちろん、かなり先の話ではありますが・・・。
 2月の花壇やプランターは秋植えに植えた球根が芽を出して、パンジー・ビオラ、ストック、キンギョソウ、プリムラ類の花が咲いていると思います。
 寒いですが乾燥はします。日差しのある暖かい日にはタップリ水を与えてください。肥料は3月に入ってからです。また、花柄摘みも小まめに行いましょう。

 3月に入ると、春先に開花する鉢物類が店先を華やかに飾ります。
 今は暖かいお部屋の中で、春から初夏にかけての植替えに備えて「なにを植えようかな?」「去年とは違う色合いで花壇を作ろう」とか、思いを巡らして楽しんで頂きたいと思います。
 寒さもすぐに過ぎて、あっと言う間に春がやってきます。忙しくなる前のひと時有意義に過ごされてください。

 (16/02/01掲載) 

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