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花のコーナー 2018年04月

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花のコーナー

御園 和穂##

2018年04月 春の花壇

 

 4月は進学進級、新社会人、新年度のスタートです。
 ワクワク、ドキドキしながら迎える方も多いと思います。私も数多くのドキドキの4月を迎えてきましたが、いつも身の引き締まる4月です。
 さて、ガーデナーにとっては忙しい季節の到来ですね。秋に植え付けた草花は盛りを迎えます。
 たくさんの花を咲かせ、「私を見て!」と言わんばかりです。
 管理も大忙し、陽射しも強くなってきます。水分の補給や日焼けには十分注意を払って頑張っていきましょう!
 今回は、寒い冬を超えて元気に育ち始めている「公園の花壇」の草花を紹介します。

ノースポール

画像の説明

学名:Leucanthemum paludosum
(Chrysanthemum paludosum)
キク科 フランスギク属(レウカンサ属)
秋まきの一年草
別名:クリサンセマム・パルドーサム、クリサンセマム・ノースポール
英名:ミニマーガレット、スノーデージー
原産地:北アフリカ
開花期:12月~5月
草丈:15cm~30cm程度


画像の説明

 花径3cm程度の、マーガレットを小さくしたようなコギクで、晩秋から翌春5月後半まで花を咲かせます。
 株は球状に広がりながら生育します。葉もキクと同じような切れ込みがあり、光沢があり美しいです。
 寒さに比較的強く、冬から春には欠かせない植物ですね。
 「ノースポール」の名前で一般的に親しまれていますが、もともと種苗会社の種の品種で、『株全体を白く覆うように花を咲かせる姿が北極(ノースポール)の白い台地を連想させること』にちなみます。名前を聞けば、「あの花ね!」と誰もがわかる花苗です。

 花壇でもコンテナの寄せ植えでも欠かせない花苗です。秋に植付け、冬の間はチラチラと花を咲かせますが、気温が少しずつ上がってくる3月中旬から一気に株が太り始めます。
 最初の苗は9cmポットの大きさで高さ10~15cm程度ですが、最終的に幅が25cm~35cm、高さが30cmくらいまで育ちます。

画像の説明

 ノースポールは花壇の縁取りや後方に配し背の高くなるキンギョソウやストック、球根類のチューリップなどを株と株の間に植付けたりするとお互いが引き立ちます。
 花の大きさが3cm程なので、大振りの花との組み合わせやパンジーのように一重で大きい花弁が咲くタイプとの組み合わせは抜群です。
 ノースポールの難点と言えば・・・最盛期に茂りすぎるという事です。縁取りや単独での植付けの場合は問題ないのですが、コンテナや花壇で他の草花との組み合わせた場合、最終的に『ノースポールに埋もれてしまう』という事態になりかねません。植付けは昨年の秋。花苗も小さく間隔を十分にあけているつもりなのですが、春になると~

画像の説明

 花壇やコンテナ内で広がり始めたノースポールは他の花苗の中に侵入していきます。3月半ばすぎるくらいから、覆い被さってきた場合は茎の部
分を取り除きましょう。新芽が伸びてきたばかりなので「かわいそう」と思うかもしれませんが、躊躇しないで切りましょう。
 4月以降、元気よく株を太らせ、沢山の花を付けます。
 花柄摘みをする場合、一つ一つの枯れ花を取り除くことが基本ですが、ノースポールは小花を沢山付けるタイプなので作業も大変です。その時点で背も高くなってきているので、思い切って上部15cmくらいのところをハサミで切ってしまいます。他の草花の生長と全体のバランスも見て下さいね。切った部分から脇芽が伸びて再度花を咲かせます。

画像の説明

 切った茎は、花が綺麗な部分と枯れている部分と整理して、綺麗な花は切り花で飾ってください。
 ノースポールは切り花でも長く楽しめるのですよ。残った蕾も開花します。
 外の花壇やコンテナで楽しみながら、食卓テーブルやリビングでも楽しんでください。
 5月後半になると、花が小さくなってきて、元気がなくなり、花の廻りに害虫が付くようになります。長く楽しみたい所ですが、暑さには弱い草花なので、ここで終わりです。思い切って抜き取り処分してください。
 ノースポールは花壇の中から抜かれますが、今年の秋口に「こぼれ種」で発芽するかもしれません。思う場所に発芽する訳ではないので、その時はポット上げして育てるか、そのまま生長させてください。
 ただね~、「こぼれ種」から開花したノースポール、花が「臭い」んです。匂いは人それぞれの好みなので~!? 苦手な方は嗅がないで楽しく育ててくださいませ!



スィート・アリッサム

画像の説明

学名:Lobularia maritima
アブラナ科 ニワナズナ属(ロブラリア属)
秋まきの一年草
英名:スィート・アリッサム
別名:ニワナズナ、アリッサム
原産地:地中海沿岸
草丈:15~30cm(匍匐タイプ)
開花時期:3月~6月/9月~11月

 小さい花をたくさん咲かせ、上部にも伸びますがカーペット状に広がる草花です。
 本来は毎年花を咲かせる多年草ですが、高温多湿に弱く夏に枯れてしまうことが多いので、通常は秋に種を蒔いて春に花を楽しむ「秋まきの一年草」扱いです。寒冷地では冬の寒さに耐えられないので、春に種を蒔き秋まで楽しむ「春まきの一年草」として扱っている地域もあります。
 春に花を咲かせた後、枯れずに夏越しが出来れば秋から再び開花します。
 花色は白、紫、ピンク、赤があります。最近はパステルカラーの園芸品種も知られています。

画像の説明

 匍匐タイプ(這うように広がる)なので、花壇の縁取りや吊り鉢、コンテナの寄せ植えの場合は鉢の縁や前面に植えます。
 ビオラやパンジー、デージーなど様々な花苗との組み合わせが可能です。花色に合わせたアリッサムだとシックに。白を組み合わせると、組み合わせた花苗の花色が際立って綺麗に見えます。
 花の名前は、英名のスィート・アリッサムがそのままついたようです。
 花は石鹸のような優しい香りがします。そこから名付けられたようです。
 育て方には、いくつかの注意点があります。関東以西であれば、秋に植付けます。
 植付けの際の注意点をあげておきましょう。

【注意点-1】
 酸性土壌を嫌いますので、気になるようであれば、苦土石灰などで調整しておきましょう。比較的寒さには強い方です。
 3月に入ると、株が広がり、ちらちらと花を咲かせ始めます。まだ、気温が上がらないので花も長く咲き続けます。4月の気温上昇に合わせて、茎も長くなり先端に沢山の花を咲かせます。

【注意点-2】
 一斉に花が咲いたら花柄摘みを行いますが、細かい花が沢山咲くので、咲き終わった部分の下あたりにハサミを入れて全体に切り戻しを行ないます。

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 左の写真は花の終わりかけです。手で触ると花弁がポロポロと落ちます。
 本来の花柄摘みは矢印の当たりで取り除くようになりますが、大変細かい作業になるので、赤い線(写真の下の方)あたりで全体を切ります。
 淋しく思われるかも知れませんが、2~3週間後にはひと廻り大きく生長し、しっかりと花を付けてきます。

【注意点-3】
 スィート・アリッサムは「肥料が切れる」ことと「極度の乾燥」が続くと葉の色が黄色くなってきます。定期的に肥料を与えてくださいね。
 5月下旬、周囲の花苗の植替え時に勢いがあって元気そうであれば、「夏越し」にチャレンジしてみませんか。
 周囲の花を抜き取る時に、下の方の葉を残して深めに切り戻しをしておきます。9月以降、枯れる事なく残っていれば徐々に生育を始め、10月にはたくさんの花を付けますよ!
 


デージー

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学名:Bellis perennis
キク科 ヒナギク属
和名:ヒナギク 
別名:デージー、エンメイギク、チョウメイギク
原産地:ヨーロッパ、北アフリカ
草丈:10~20cm 
開花時期:3月~5月

 本来は毎年花を咲かせる多年草ですが、日本の場合は花後の高温多湿で株が傷んだり枯れたりすることから、一年草扱いです。
 自生のヨーロッパでは「どこにでも見られる野草」で他の植物の中にも入り込んでくるようで「雑草」扱いをされているようです。
 ペタンとした葉の中から細い茎が伸びて丸い可憐な花を咲かせます。花は一重や八重(栽培されているものは八重咲の園芸種です)、小輪から大輪と花の大きさにも幅があります。花色は白、ピンク、赤です。

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 以前、デージーは花壇やコンテナ植付けにおいては主流の花苗でしたが、近年はプリムラやガーデンシクラメン、パンジー、ビオラなど寒い冬の間も花を付ける華やかな花苗が増えてきたことで、少し押され気味のようです。

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 デージーの本格的な開花は春からで、冬の間花が少ない事が要因の一つです。
 また、耐寒性は強い方ですが、低温などの寒さに合うと葉が傷んでしまいます。
 植え付けは晩秋ですが、出来るだけ早く植付けて年内に根を張らせておくことが肝心です。出来るだけ良く日の当たる場所に植付けます。コンテナでは縁取りに向いています。

            デージー3月下旬の様子→

 花壇の場合は縁取りもしくは集団で見せる植付けが似合うと思います。
咲き始めるまでは「一面緑葉」の状態ですが、咲き始めると次から次へと花を咲かせ美しいですよ。
 極端な乾燥を嫌います。また、定期的に肥料を与えますが、窒素分の多い肥料は控え目にしましょう。葉ばかり茂って花が咲かなくなってしまいます。
 花時期は短いですが、可憐な花を咲かせます。これからの植付けでも大丈夫ですよ!



パンジー・ビオラ

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学名:Viola(Viola×wittrockiana)
スミレ科スミレ属
秋まきの一年草
別名:三色スミレ、遊蝶花、胡蝶草
原産地:ヨーロッパの自生種からの育種
草丈:10cm~30cm
開花時期:10月下旬から5月中旬


画像の説明

 現在は複雑に交配された園芸品種が増えています。
 ひと昔前までは、冬の間チラホラしか花は咲きませんでしたが、近年は秋から春まで長期間咲き続ける品種が多くなり、どうしても殺風景なイメージの冬花壇には華やかな、パンジー・ビオラが冬の花壇の定番になりました。
 育て方は、晩秋の植付けで、年内に出来るだけ根を張らせておくと、冬の間もよく花を付けます。

 最近は、9月にはいると園芸店でパンジー・ビオラを見かけますが、まだ気温が高く植付けても徒長してしまいます。購入は10月中旬くらいからが良いと思いますよ。
 これから、株を太らせながら沢山の花を咲かせます。

画像の説明

 肥料は適宜与えます。土の表面が乾いてきたらタップリ水も与えます。
 後は、花柄摘みを小まめに行います。
 咲き終わった花の茎下から取り除きます。また徒長気味のものは、早めに切り戻しをしておきましょう。5月中旬、気温が上がってくると花は沢山咲いていますが茎が徒長してきます。約半年間楽しませてくれた花も終わりを迎えます。


画像の説明

 公園の花壇には、今回紹介しきれなかった花苗がたくさん植わっています。

 今年は2月に10日以上の低温に遭いました。本当に寒い冬でした。寒さには比較的強い花苗も傷みがでましたが、それを乗り越えての4月です。
 今から花苗も球根類も一斉に咲き始めます。
 是非、ゆっくりと楽しんで頂きたいです。

 ソメイヨシノは終わりを迎えます。落葉樹も常緑樹も新芽を吹き出し、心地よい季節がやってきます。

 新年度のスタート。晴れやかな毎日ばかりではないでしょうが、気分が落ち込み、なんとなく憂鬱になったら公園へ足を運んでみませんか。
 たくさんの花と新緑の中で、ほんのひと時「ボーっ」と過ごしたら気分転換になるのではないでしょうか。

 花や緑は心を癒してくれますよ!

(18/04/01掲載) 

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