サクラ
ソメイヨシノ 若い樹ですが花はタップリ付きました。
 「花見」しました?  日本人はなんでこんなに「サクラ」が好きなのでしょうか。
私は「サクラ」を思うと、何故か小学校の頃テストや絵画の端にポンっとおしてある「大変よくできました」のサクラマークを思い浮かべます。
その他では、警察や自衛隊などの紋章や百円硬貨のデザインもサクラ。
電報の文面、合格は「サクラサク」で不合格は「サクラチル」。
「桜色」、「ウバザクラ」これはサクラが開花時に葉がないことから歯がないを暗喩したと言われています。春の季語。
ソメイヨシノお祝い事で婚礼・お見合いなどでは、「お茶を濁す」ことを嫌い「桜湯」を用います。桜餅は塩漬けの葉で包みます。
日本最古の史書「古事記」「日本書記」にも記述があり、「万葉集」にも出てきます。
それくらい「サクラ」は古い歴史と生活に浸透した樹木なのですね。
夏に近づくと大きめの葉が木陰を作ってくれますが、難点は害虫の被害に合うこと。でも、秋は地域にもよりますが、それは見事な紅葉です。サクラの紅葉
一年を通して楽しめる樹木です。

 一般的に目にするのは「ソメイヨシノ」と呼ばれるサクラです。
エドヒガンとオオシマザクラの雑種といわれています。(様々な説あり)
江戸の末期頃に園芸種として生まれ、葉より先に花を咲かせ華やかであることが好まれ明治以来、昭和の終戦後全国的に植樹されました。
花弁は5枚、一重で葉が出る前に開花し満開になります。花色も蕾の時は紅色で、咲き始めると淡い紅色、満開になると白色に近づきます。
咲き始める前の樹全体がボワーッと紅色に見えるのは花色の特徴です。

 夕暮れの川沿いに並ぶソメイヨシノの蕾が膨らんで今にも咲きそうな時、樹全体がほのかな紅色になります。色気のある姿です。
そして華やかに咲き誇り、そしてパッと散る。
『花は桜木、人は武士』本来の日本人気質なるものにピッタリなのかもしれません。(私はそう思うのです)
 毎年、何も言わないのに南から北へ向かって咲き続けるサクラ。
ソメイヨシノは1本の樹から広がりました。
実は、クローン植物なのです。響きは良くないですが・・・。
自然に種子を作る事が出来ないので人の手を介して(接木など)生存しているのです。
「桜前線」という言葉が出来て、その地域ごとに条件があえば必ず開花するのは遺伝子がみんな同じだからなのです。
寿命も薄命で約60年(別に短命ではないですが)といわれています。
人の手に委ねられた「ソメイヨシノ」ほったらかしにするといずれなくなってしまうかもしれません。

 「サクラ」ゆっくり眺めた事あります?
サクラの樹の下に大勢の人たちが集まり「宴」を催すと、いつの間にかその場所はその地域の名所になります。
蕾が膨らみ、花びらを少しずつ広げながら満開へと。そして桜吹雪で短い季節を終わらせます。ほんの一瞬の事でした。
 「宴の夜桜」だけではなく、桜前線に乗って全国の「ソメイヨシ」一度見てみたいものです。

                               御園 和穂

 
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