響灘ビオトープwithチルドレン〜秋〜
 11月24日に行ってきました、響灘ビオトープ秋編。年を越し、大寒も過ぎ、節分が来るというタイミングで情けないです。そして冬編から始まり、四季に渡りご報告する最終回です。

肌寒いものの、まだジャンパーまでは必要ない良い天気です。過去3回とも、絶滅危惧TB類に指定されているチュウヒの姿を確認できず、肩を落として帰っています。今日は最後のチャンスなので、発見しないわけにはいきません。ネイチャーセンターの方は毎日確認できているようなので、季節の問題ではない。となると、問題は時間帯だな。確かにいつもお昼ご飯を食べてお腹を満たしてからのウォッチング。チュウヒも気持ちよくお昼寝してるんやろ。よーし、今日は朝から行ってギャフンと言わせてやろう!と、どうしようもなく勝手な解釈のもと、朝からウォッチングに出かけました。

 4回目にもなると子供たちは、ネイチャーセンターの中をまるでおじいちゃんの家に遊びに来たかのように自由にウロつきます。あ、模様替えしたんやねって感覚で、いち早く新しい展示物を見つけてはジックリと見ます。回数を重ねる面白さはこんなところにもあるんだなぁと思いました。
01 本日の生物
01 本日の生物
たくさんの種類の鳥類がいるのね。
02 背伸びで顕微鏡
02 背伸びで顕微鏡
その角度じゃ見えんでしょう。
 三人ばらばらにセンター内を一周りして、仲良く集合したのはぬり絵の特設コーナー。置いてくださっているお手本には目もくれず、それはもう天敵に「見つけてください」と言わんばかりの独創的なネズミ、ゲンゴロウ、トンボ、鳥が完成しました。塗り終わった絵をカウンターに持っていくと、前回とても感心した水生昆虫コレクションのファイルをくださいました。裏はゲンゴロウだらけで、改めて立派かつ少々ウッとくる逸品でした。ありがとうございました。
03 生き物ぬり絵
03 生き物ぬり絵
カラフル過ぎで気持ち悪いよー。
04 水生昆虫のファイル
04 水生昆虫のファイル
立派だけどリアルすぎてちょっと…
05 双眼鏡
05 双眼鏡
見つけたい!

 それからお兄ちゃんはやはりチュウヒを気にかけているらしく、双眼鏡を覗きます。下の子二人は、鳥の絵を手のひらサイズのマシンでなぞるとその鳥の鳴き声が聞こえる資料に夢中になりました。とてもきれいな声、見かけに合わない低い声など、実際に聞けてとても楽しいです。
06 鳥の鳴き声マシン
06 鳥の鳴き声マシン
か弱い声もしっかり聴きたい!
07 鳴き声マシン交代
07 鳴き声マシン交代
これがこんな声なん?
08 ススキ道
08 ススキ道
秋ですねぇ。
 いざ、秋らしい澄んだ空気のお外へ。ススキがきれいな道を、やはり遊びながら3チルは進んでいきます。「あ、トンボ…」見つけて嬉しいけれど驚かせて逃げて行ってしまわないように、声を出さずにじっと固まっている末っ子。これはタイリクアカネというトンボで、人懐っこいのでしょうか?なかなか離れずにしばらくついてきてくれたのですよ。小柄で紅く、愛らしいトンボです。観察コースを一周する間に20匹ほど見ることができましたよ。
09 じゃれ合う3チル
09 じゃれ合う3チル
ケンカになるなら離れればいいのに。
10 タイリクアカネ
10 タイリクアカネ
何もせんけ、逃げんでね。
 湿地の観察デッキに来てみると、夏に茶色だったガマの穂が白っぽくなっていて、綿毛になって飛び始める直前という感じでした。触ったらどんなんやろう!って思い出したら止まらない。上二人が代わる代わる他の草で寄せたり引いたりして、やっと一つの穂を触ることができました。想像していたのはスポンジ風の少し柔らかい感触。でも実際はかなり固く、開く前の堅い綿毛がギュウギュウびっしり、すごい密度でした。
11 ガマの穂
11 ガマの穂
夏の茶色より存在感があるね。
12 ガマの穂寄せ 兄
12 ガマの穂寄せ 兄
こっち来い、こっち来い…
13 ガマの穂寄せ 弟
13 ガマの穂寄せ 弟
妹は戦力外…
 湿地の観察デッキでもうひとつ。ブクブクブクと気泡が底から上がってきます。何かおるんやろね。見えんね、土にもぐっとんかね。と、つついているうちに泡は出なくなってしまいました。正体は何だったのでしょうねぇ。そうそう、春夏にピンクで湿地を妖しく彩っていたジャンボタニシの卵はもうありませんでしたよ。
14 ブクブク発見!
14 ブクブク発見!
何かおるんよ!
15 ブクブクの下
15 ブクブクの下
これでつついてみよう。
16 銀色の筋
16 銀色の筋
カタツムリが這った跡よ。
 そして足を進めると、クローバーの周りに銀色のランダムな筋が幾本も光っていました。「この線、何か知っとる?」と聞くと、3チルが口々に「カタツムリが這った跡よ。カタツムリの体はベタベタなんよ。お尻から何か出るんよ」と答えました。
 そうこうしていると、あーあ、観察コースの出入口付近まで戻って来てしまいました。とうとうチュウヒは見られず終いやったなぁ。と秋晴れの空を見ていると。。。遠〜くに何か飛んでいます。鳥ではあるけど、両視力1.5の目で見てもVの字かどうかもわからないほど遠い。またトビかなぁ。んー、空高く舞う感じじゃなく、低空飛行っぽいな。あー、消えた。ま、違うやろな。
17 遠くに鳥が
17 遠くに鳥が
写真に写らないほど遠くに見えた鳥。
その正体は。。。
  少しさみしい気持ちでネイチャーセンターに戻りました。するとスタッフさんが、「今見ましたか?少し遠いけれどチュウヒが現れたんですよ!」とニコニコで声をかけてくれました。「いやー、V字かどうかもわからなかったし、低いところを飛んでるのを見ただけだから違うと思います」と言うと、パァっと明るい表情で「それです!その低空飛行こそがチュウヒの特徴です!あっちの空だったでしょう?間違いないですよ!」と一緒に喜んでくださいました。そして、「チュウヒは草に隠れているネズミやカエルを驚かす為に、地面に近いところを飛ぶんです。驚いた動物は逃げるために動くでしょう?その動きを目でキャッチして、素早く捕まえるんです。」と教えてくれました。嬉しい!嬉しい!スッと消えてしまったのは、獲物を見つけて草の中に素早く入ったからかもしれませんね。4回目でやっと見ることができたぞ!どうだ!!と誰に向けてという訳ではないのですが、私は得意気な顔をしていたはずです。

 そんなこんなで響灘ビオトープの四季を、子供と一緒に楽しく気持ちよく感じさせてもらいました。普段、一度行った施設等に何度も続けて行くことは少ないのですが、回を重ねることで見えてくる面白さや、自らの視点の変化などを体感することが出来て、とても良い経験となりました。この機会を与えてくださったこと、しょうもない報告にお付き合いくださったことに感謝します。ありがとうございました!


記:矢野貴子
 <(株)門司造園>
(14/02/10掲載)
 
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